コピー用紙

なにも知りません

好きなアイドルがブログ始めたからいい加減なんか書く

アイドルについて書くブログ、本当に何書いていいのかわからない。

アイドルってなんでもできてしまう分、何を求めていいのかわからないからかもしれない。

 

今までいわゆる「推し」と呼ぶ人が呈示してくれる表現に対して、自分はどこをどう感じたか、何を受け取ったかとともに、「背景にどんな思想や人間性があってこの表現に行き着いたのか」とかを考えて言語化することが好きで、それが「推し」に対して自分ができる精一杯の誠実な向き合い方だと信じて疑わなかった。Twitter、ファンレター、アンケート、このブログもそうでした。

いつの間にかジャニーズアイドルのオタクになってしまって、それがなんだか違うような気がしてきた。「アイドル」って文字通り偶像で、アイドルをやっている本人だけじゃなくて、事務所、芸能界、ファンダム等々さまざまな人の考えや思惑や眼差しによって形作られるもので、それを通して向こう側にいる生身の人間を無理やり見出そうとすることには必ず歪みが生じるし、暴力に等しい行為なんじゃないかと思うようになった。だからアイドルに向けて何かを発信することが怖くなった。加えてわたしの好きなアイドルは「音楽」という非言語媒体を何より心から愛する人なので、それを改めて言葉に起こすのは野暮なんじゃないか……とか、ファンダムの規模がデカすぎてわたし如きが思いつくような凡庸なことならもう既に誰かが言及してるだろうからわざわざわたしが言わなくても……とも思ってた。

だから彼自身が「アイドル」という立場に対してどういう心持ちで向き合っているのか、ライターの手の入らない、純度の高い彼自身の言葉を尽くして発信してくれたのがまず嬉しいと思ったし、「見つめ直す」「疑問を呈する」「日常が少し面白くなりますよ」って積極的にこちらに投げかけてきてくれているのが、なんか許されたみたいな気分になった。(いや、わたしが勝手にそう曲解してるだけで「全然そんなつもりじゃないわオタクは俺の話黙って聞いてろや」と思ってたら本当に申し訳ないんですけど……)

ていうかブログに限らず矢花くんはわたしのような長考型陰キャオタクに優しすぎるんだよな…… 純粋に「(偶像としての)アイドル」として捉えるにはノイズになるほど情報量が多すぎる。でも全てを語り尽くして行くわけじゃない。餌の撒き方が上手い。つけ上がってより一方的な信仰を深めてしまうからあまり甘やかさないでほしい……(?)

 

前置き長すぎてなかなかブログの内容に触れられない

"らしさ"ってね……本当に何なんでしょうね……わたしなりのアンサー出そうと思ったけど全然出ませんねこれ わたしが絶賛知らん人間にアイデンティティを問われまくる就活とかいうクソイベントの真っ最中だからですかね

7 MEN 侍と矢花黎くんから放たれる、ジャニーズ事務所という看板を背負っているからこそ生まれる「ジャニーズアイドルらしくない」という"らしさ"は確かに面白いと思うし、わたしが彼らの好きなところの1つでもある。MAQUIAのインタビューではこの"らしさ"を「パラドックス」と表現していたところに、それをアイデンティティとして受け入れるポジティブな意味合いだけでなく、そこに至るまでの葛藤やこれから先それを武器として戦い抜いてやるぞという決意、覚悟みたいなものが感じられる気がしました。

「異端児(異担侍)」の肩書きも本人たちは喜んでるみたいだし(ブログのタイトルにするくらいだし……)、テレビジョンCOLORSの方で深く言及があったけど、わかりやすい肩書きを第三者から与えてもらって安堵しているようにも見えて、いつも傍若無人に見える彼らも誰かに認めてほしくて頑張ってるのかな……って勝手に人間臭さを感じ取ったりもした。

彼らに安心して座れる居場所ができたことは喜ばしいことだと思いつつも、今度はその居場所が足枷になってしまったり、わたしのようなファンがその居場所を押しつけてしまってはいないだろうかと(烏滸がましいながらも)心配になる。

けどブログ読んだらこの考え方ができる矢花くんがいるなら大丈夫なんじゃないかな、って思います。考えて、スクラップ&ビルドを繰り返して、この世に山ほどある「普通」や「常識」を意志の力でブッ壊して、いずれは「ジャニーズらしくない」"らしさ"の瀬戸際もブッ壊してくれることでしょう。

無理して瀬戸際を攻めているわけではないらしいが、彼はすごく優しい人だ(と思ってる)から、この文言は信用しすぎずにいよう……とは思っています。MAQUIAの煽り文にあった「しなやかな開拓者」ってワードがめちゃくちゃ好きなんですけど、そうなんだよね、ただ「強い」だけじゃなくて「しなやか」なんだよね矢花くんは……

自分のことしか考えてないわたしとは違って、もっと世界が広く高い解像度で見えていて、それゆえによくも悪くもたくさんの情報を吸収してるんだろう。真面目で優しい(と思ってる)彼はブログみたいな調子で、その情報ひとつひとつに真摯に向き合ってるんじゃなかろうか。そのおかげで息苦しい思いをすることもあるんじゃないだろうか。よくないこともたくさん蔓延るクソみたいな世の中だけど、彼がやりたいことをできる限りのびのびと、彼の納得のいくまで実現していけるといいなぁと祈っています。無力なオタクは祈ることしかできませんが。

冒頭で「アイドルに何を求めていいのかわからない」って書いたけど、今のところわたしが求めたいのは強いて言うならそれかな。今のところは。違うな〜ってなったらまた「見つめ直」せばいいんですもんね。

 

ブログの感想書くつもりが雑誌の感想多めになっちゃったな

ていうかブログってマジで毎回このボリュームで更新されるんですか?全然1記事を軽く1ヶ月くらいは咀嚼し続けられますが……